すべて国内手加工、稲田石のノミ切り板石製作。1尺5寸×3尺、職人の技をご紹介します

ホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。採掘元である茨城県より、稲田石のお墓や石材を、オーダー制作にて全国の石材店様へお届けしております、株式会社堀石材工業の堀です。

今回は、お寺様の参道に使用されるノミ切りの板石製作のようすをお届けします。

 

【稲田石のノミ切り板石製作】

 

横浜の石材店様からのご相談で、お寺様の敷石をご依頼いただきました。歴史のあるお寺様の参道の敷石を今回補修・貼り替えをされるということで、不足分を新しく製作させていただきました。

 

2枚くらいとれるような大きさの石を採掘場で作ってきて、工場で真ん中でカットしてきました。カットした部分をこれからノミ切りで仕上げていきます。

 

加工しながら、表面がきちんと平らになっているかどうか、指金を当ててチェックしています。

 

途中で確認しつつ、加工を進めます。四隅はまだギザギザしていますが、これからコヤスケで払ってきれいに形を整えていきます。通常大きめに作っておいて、そこから手加工でさらに寸法にカットしていきます。

 

表面の仕上がりに入っています。ノミ切りの際に注意する点は、石の雰囲気を壊さないようにすることです。自然に近い形で、かつノミ跡をつけることで平らで滑りにくい仕上がりになるのがノミ切りの良い点ですが、あまり手を加えすぎると良さが損なわれてしまいます。その加減に注意して行っています。

 

この形で、1尺5寸×3尺(約45cm×90cm)、厚みは3寸(約9cm)、重量でいうと120kgほどになります。そして今回作業を行ったのは、この道50年以上のベテラン職人です。こうした高い技術を持つ職人も、ずいぶん少なくなりました。今後は若手に技術を継承しながら、これからも皆様に上質な稲田石をお届けして参ります。

横浜の石材店様へのご納品も無事に終わりましたので、今頃はお寺様の参道で参拝される皆様を迎えてくれているでしょうか? このたびはご用命ありがとうございました。