2026年5月、稲田石の採掘状況。ワイヤーソーも使った採掘のようすをご紹介します!

ホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。採掘元である茨城県より、稲田石のお墓や石材を、オーダー制作にて全国の石材店様へお届けしております、株式会社堀石材工業の堀です。今回は、2026年5月時点の稲田石の採掘状況についてお知らせいたします!

【稲田石の採掘状況 2026年5月】

当社が日々採掘を行っている、15ヘクタール、東京ドームおよそ3個分の広大な丁場です。実は、全国の石材店様とお話をする際、「稲田石はまだ採掘しているのですか?」とご質問をいただくことも少なくないのですが、この広い丁場で、1年を通して採掘を行っています!

 

墓石に使われる稲田石は、特に色合いが美しくばらつきのない、最高級の一級品ですが、それは採掘したものの10分の1以下ともいわれる希少な石材です。そのため、日々採掘を行っていても、ご提供できるような石が採れない場合は、ご注文いただいてからお待ちいただくこともあります。少しでも良い石材をお届けできるよう、日々採掘を続けています。

 

現在の採石場では、常時4名体制で作業を行っています。岩盤の上に人が乗っているところから、その大きさがお分かりいただけると思います。高さは4~5mほどあります。右側部分に斜めに大きく傷が入っていますが、こうした傷の周りは水が入り込みやすく風化の原因となるため、一級品として扱うことが難しくなります。この後ろにいい石がありそうなので、採掘できるよう作業を行っています。

 

岩盤の表面にある土や砂利をエアで吹き飛ばし、石肌を露出させているところです。このあと、ワイヤーソーを使って採掘を進めます。

 

近年は原石を岩盤から切り離す際に、ワイヤーソーを積極的に活用しています。写真の左奥に見えているのがワイヤーソーです。

 

ワイヤーソーで切り離し作業を行っているところです。写真右側の岩盤を切り離しています。

 

手前に動きながら切り離していきます。このあと反対側から縦方向に切り、さらに地面近くの下側を切ります。大きく切り出したものを半分に割ったりする際は、火薬も使用します。

以前はジェットバーナーや火薬による発破も使用していましたが、熱による影響で石材にダメージが生じたり、使用できない部分が増えたりするという課題がありました。その点、ワイヤーソーは切断幅が約1センチ程度と非常に細く、石材のロスを大幅に減らすことができます。

 

ワイヤーソーでカットした切断箇所を上から見たところです。縦方向と横方向の切断箇所が見えています。

 

アップで見たところです。約1cmと非常に細い切断幅です。ジェットバーナーを使用した場合は幅が15cm~30cmほどあり、さらに切断箇所の周りが焼き切れてしまうのでロスとなってしまいます。ワイヤーソーを使用することで、高品質な原石をより効率よく採掘できるようになりました。

 

採石場から切り出された原石は大きなブロック状まで切削し、原石置き場に移動します。こちらにあるのはすべて一級品です。

 

小割にする際は必要に応じて火薬を使用します。黒くなっているところは、石に穴をあけて火薬を入れ、割った際の跡です。その後さらに用途に応じたサイズへ加工されます。

 

切削機で原石をカットしているところです。こちらは一番大きな大口径で荒石を切削しているところです。

 

原石のまま出荷する場合もありますが、当社工場で製品加工まで行うこともあります。お客様からのご要望に応じて、出荷形態も変わります。

4月に一級品がたくさん採れたのですが、ありがたいことにその多くはすでに出荷されています。今は次の一級品を求めて、日々採掘を進めているところです。稲田石は、採掘している箇所も現在では限られており、当社はそのうちの一か所になります。これまで受け継がれてきた稲田石の伝統をなくさないよう、全国の皆様により良い石をお届けできるよう、これからも日々課題を解決しながら採掘を続けてまいります!